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古代のインドで、このような出来事があったという.....
ちょうどゴータマ・ブッダがいた時代、
ある一人の男がブッダに尋ねた。
「あなたはすべての人々に光明の素質があると仰います。
なのにどうして私たちの村から
光明を得たマスターが現れないのでしょうか?
あなたが仰っていたことは嘘ではないでしょうね?」
するとブッダはその男にこう指示した。
「村中の人々に今、最も希求するものは何か聞いて回りなさい」と。
男は仕方なく村中の人々に訪ねて回った。
やがて男は帰ってきたが、結果を報告するのを躊躇ったという。
その村で、光明を希求する人は誰一人として居なかったのだ....。
その男の報告を聞いて、ブッダは最後にこう言った。
「友よ、よくやってくれた。
これが現実なのだ。真理を求めている人は稀だ。
光明の素質がありながら、人々はそれに関心がない。
求めてさえいなければ、それが成就することはないだろう。
これが現実なのだ。わかってくれたかね?」
その男は力なく頷き、項垂れて帰っていったという.....。
その当時、ゴータマ・ブッダは非常に厳しいマスターとして知られていた。
ブッダにはこのようなエピソードが沢山ある。