ブリージング・セラピー(後編)
〜ブリージング・セラピーのやり方〜
このセラピーの構成はとてもシンプルだ。
もっと長時間行うこともあるが、基本的には合計で1時間20分かけて行う。
前半の1時間はずっと呼吸、後半の20分間はずっと休息。
このセラピーは、周囲や近所の迷惑にならない場所を選んで行う。
ただ呼吸をするだけなので、特別な道具は必要ない。お金も掛からない。
タオルや水は用意しておいてもいい。
では、具体的な方法を説明する。
まず仰向けに横たわる。
眼を閉じて内面に深く集中し、ひたすら速く深い呼吸を繰り返す。
そうしているうちに一種のトランス状態に入っていく。
慣れない呼吸をするので非常にしんどい。
呼吸を続けているうちに手足などが痺れてくるが、心配しなくても大丈夫。
これは「カーポペタル反応」と言い、呼吸を続けていればちゃんと収まる。
しかし、長時間の呼吸は想像以上に過酷である。
だからブリージング・セラピーには固い決心が必要だ。
全身全霊で立ち向かっていく気迫が求められる。
普段の自己抑圧が激しい人ほど、感情が爆発してカタルシスも激しい。
本当に全力で呼吸すれば、5分間くらいであっという間に爆発する。
他にも色々な体験が起こる。
過去の記憶が想起されたり、何かのヴィジョンが見えたりすることもある。
そういう意味では面白いセラピーだと言えるだろう。