2019-05-07から1日間の記事一覧
自己が無ければ、存在はそもそも生まれ得ない。 自己へと至らなければ、存在が再び生気を帯びることはない。
一時的に心身の『感・知・想』の三作用が完全に停止しない限り、 『無』に出会うことはできない。
『有るもの』を以ってして、 『無いもの』に至ることは決してない。 『有』を除去することでしか、 『無』に至ることはできない。
感じることも、知ることも、想うこともできない、 すなわち『無』とは、『不在』のことである。
『無』とは、 『どれでもないもの』と言える。
間接的、かつ逆説的に表現することでしか、 『無』を表現する術は無い。
感覚でも、知識でも、夢想でもなく、 そしてそれらの対極でもないもの。 これが『無』の定義である。
世界に存在する全ての物事は『有』に属し、 自己のみは『無』に属す。